まちの新しい使い方ラボ

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まちの新しい使い方ラボという、若い建築家グループが主催しているトークイベントに行った。ひとづてに、こういう町の廃ビルを使って新しいイベントスペースを作っている人たちがいると教えてもらい、興味があったので行ってみた。「まちを耕すこと」というテーマで、愛知県常滑市の建築家・水野太史氏、京都の建築リサーチャーの榊原充大氏のふたりが、実作をもろもろ紹介してくれた。

水野太史氏は、このあいだ読んだ「地方で建築を仕事にする」という本で紹介されている16人の著者のうちの一人で、ユニークな活動をしている。常滑市が中部国際空港の開港でにわかに再開発ブームになり、そこいらに新しいマンションが建ちまくっていたころ、親族の土地にもデベロッパーからマンション建設の話があったらしいのだが、その計画案があまり良くないもので、町にそれを建ててほしくないと思い、当時大学生だったにもかかわらず、親族を説得して設計をやらしてもらい、何年かかけて全く新しい案を作ったというのが建築家としてのスタートとなっているとのこと。そこでたまたま親族に強要されて使用した地元・常滑のレンガが想像以上に建物に馴染み、魅力を感じた水野氏は、のちに親族の製陶工場の一角に「水野製陶園ラボ」というものを立ち上げ、現代建築にレンガを生かすために、製品の開発やプロモーションなどを行っているという。既にいくつも実際に使用された事例が増えているという。

途中でちらっと紹介していた、焼き物でできた温泉という計画案が面白かった。ある山状の土地の中心部を掘り、窪状の地面にしたうえで、それを型枠として粘土を貼り付け、後から土を抜いて、出来上がった空洞を窯に見立てて全体を一気に焼き上げるというもので、全てが陶器で出来たドーム状の空間が生まれるという。釉薬のかけ方を微妙に変えて、内部は釉薬の色が変化した複雑な色合いを見せるという。実際に建築されることはなかったらしいのだが、全て陶器でできた建物というのは見たことがなく、面白いと思った…。

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