低温調理、漫画「めしにしましょう」

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以前に作った低温調理器は機があるごとに使用している。寝る前などに肉と器具を鍋にセットし、そのまま朝起きるまで数時間、低温をやり続けるというパターンで、ほぼ何もしていないのに勝手に肉が程よく煮えていくという利点を享受している。普段、時間もあまりないし、手間のかかる料理というのが出来ないのだが、寝てる間に勝手にその「手間ひま」がかかっていくという話であれば、やらない理由はない。

温度設定と調理時間のバランスは、もろもろ実験を続ける必要があり、ネットを見ていると、ハードコアな人たちは12時間を超えるような長時間の調理をやって柔らかさの探求に入っていったり、温度域を、殺菌できてるのかどうか怪しいレベルの50度後半などに設定して極限まで肉汁を流出させない世界に挑むなど、いろいろなデータが公開されている。

ちなみに、自分が肉の低温調理というものを知ったのは、2年ほど前から、漫画家の小林銅蟲氏のブログを読み始めたことによる。氏のブログは、漫画の話などほぼ存在せず、生々しい料理写真が前衛的な文章とともに大量に貼られているというもので、普段あまり目にしない、「肉塊」の写真が頻繁に登場している。それらの分厚いかたまりを低温調理にかけていく様が何度も紹介されていて、その過剰さに中毒性がある。

あまりに料理に異様な情熱があるので、それが漫画になってしまい、「めしにしましょう」という作品になってモーニングで連載されている。少し前に単行本が出たので、自分も買って読んだ。第一話からいきなり低温調理の話で始まる。(リンク先で第一話が公開されている)

上品な料理は出てこず、異常な厚みの肉を使った、断面のほうがでかいカツ丼など、勢いのある料理が多く登場して、空腹感を煽る内容になっている。過剰な品目ばかりで、「欲望に従ってレシピを組む」「えげつなく味をつける」「露骨な味付け」「脳汁」などといったワードが登場し、そのような特異な調理でしか得られないような満足感について書かれている。殆どオーバーフローしているような味付けのものがもたらす、不思議な充足感への憧れはわかる気がする…。自分はこの漫画はすごく楽しめた。

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