モネの庭

かつてよく遊んでいた公園への入り口。春ももうだいぶ進行したので、草がモサモサと生い茂っていた。この写真とは全く関係がないが、事務所の窓から見える景色も、日に日に緑が色濃くなっていくのがわかる。

この空き地のような、全く手入れされていない、複数の種が入り乱れた状態は、整理されていないのに見ていて落ち着くものがある。完全に枯れて色が落ちた背の高い草があって、今まさにポンポンと花開いている小さい草があって、奥には何種類かの樹木があって、手前にはやや南国調の趣のある低木があって… ぐちゃぐちゃとしてるのが、逆に光や色の拡散になって、良い感じだと思う。

完成度が違うが…こういう、ごちゃっとした庭は、かつて訪れた、フランスのGivernyにある印象派の画家クロード・モネの家の庭がまさにそういうもので、そこで自分は、そのごちゃごちゃ感の美しさを知って、強い衝撃を受けた…。ガーデニングなどだと、つい、植物の背の高さや、色彩などで、植物をバランス良くゾーニングして配置してしまいがちだと思うが、そのモネの庭は、見ようによっては、草花が好き勝手に生えたんじゃないのかと思えるような、混沌とした植栽になっていた。全方向に飛び散るように伸びまくる大小の葉っぱと、パラパラとそこらじゅうにばら撒かれたようなカラフルな小花で、光が乱反射して、庭全体がハレーションを起こしているような感じがした。モネは、景色を光の粒子に変えて、点描で描くという技法を開発して印象派を確立したが、この庭を見ると、本当にモネの絵の印象がそのまま現実化したような感じで、モネはこの庭をそのまま描いていたのだということが、よく分かった。

ちなみに、浜松市のガーデンパークという公園にも、この「モネの家」「モネの庭」を再現したという触れ込みの、「モネの庭」という一角がある。かつて開催された浜松花博というイベントの目玉の一つだったと思うが、「家」のほうはまだしも、「庭」は、本物と比べるとあまりにも違う。。地理的な要因で、そもそも太陽光の雰囲気がフランスと日本では違うだろうから、全く同じ植栽にしたとしても、たぶんあの乾いた光の乱反射の感じは再現できないのだと思うが…

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